✯2017年6月1日作成記事 2018年5月1日編集しました。
骨盤と丹田
骨盤の形は人それぞれです。
骨盤の形にその人の特性が現れます。
例えば、
骨盤が広い人は包容力があり、どっしりしている
骨盤が狭い人は、集中力があり、活動的である などです。
現代人の骨盤はほとんどが「下がって」います。
「骨盤が下がる」と言われても何となくイメージしにくいかもしれませんが
小さな子ども、幼稚園とか小学校低学年位のこどものお尻をみて下さい。
プリッとして、上に浮き上がっているような弾力を感じないでしょうか。
なんというか元氣で活動的な感じです。
逆に世の中の厳しさを知った大人になると、子どもほどお尻に元気を感じません。
下がった状態です。
これが上がると、下腹がどっしりとして、いわゆる「丹田」が出来上てきます。
お尻に元気が無くて、骨盤が下がっていることが「丹田」の形成を阻害しているのです。
起き上がり小法師は、したに重りがついていますね。
重心が低いため、上をドンと押されても、ぴょんと起き上がってきます。
その重りに当たる部分が「丹田」と言えます。
丹田の位置と働き
──江戸時代の力士 強靭な丹田を持つ──
丹田はおヘソから恥骨までの長さを5等分した、上から3つめあたりにあります。
(臍下三寸)
「臍下丹田」とも呼ばれます。
また、「丹」とは「赤」の事であり、
赤い田んぼ(血の田んぼ)
という意味もあります。
昔の人間は、造血が腸で行われている事を直感していたようです。
重心が低く、丹田が出来ていると、
・精神が安定
・根拠の無い自信が生まれる
・力みが抜ける
・呼吸が深くなる
など色々な変化があります。
骨盤が下がった原因
それは、「骨盤底筋群の過緊張」です。
生まれてから、「社会の求める常識的な人間像」を求められ
形作る過程で、親や学校の基本の教育の中で繰り返し強く規定し、形成されたものです。
そして根本的な問題として、
幼児期における「排便、排尿」の教育があります。
これは一番最初に行われる教育と言えるでしょう。
「排泄したい」「出したい」という生命において最も原初的な欲求
それを、抑えるように教育されることです。
例えばオネショなどをした時に怒られた記憶
学校生活では、思春期の多感な時期に、
クラスメイトの目に殆ど怯えながらの状況の中での便意の自己制限。
我慢しきれなかった記憶はトラウマとして深く体に刻まれます。
こういった「出したいものを出せない」
「あらゆるものを漏らす事はしては行けないこと」
「みっともないこと」「恥ずかしいこと」
という概念が、それを守る為に、
排便をコントロールする骨盤底筋群をぐっと緊張させ、
「死守」しようとすることで
その無意識の筋緊張により骨盤が引き下げられていることが
当たり前の状態になってしまったのです。
丹田と自己評価
それは、便に限らず、強い感情や思いや本音を、人前で漏らしてはいけない
喚き散らしたり、涙を流したりすることははみっともない
という空氣を作り出しました。
年齢を重ね、社会的地位や、重要度が上がるほど
さらに緊張を強固なものとします。
つまり、この「自己制限」「自己規制」が骨盤下部の筋肉群を固くした結果、
骨盤が下がっているという構図になっています。
厳しく自己を律する方ほどこの緊張が強く、自分では気づくことも困難です。
そして、骨盤が下がることにより、
丹田の形成が阻害される=自信(根拠のない)が形成されない
→自己評価が低い という方程式を辿ります。
自己評価とは、社会的な実績などに関する評価ではなく、
【 いかに、自分という存在を 無条件に受け入れられているか 】
つまりは、自分を本当の意味で愛しているのか であります。
丹田は力を入れて無理に作るものではなく、
骨盤が自然に上がり、上半身の力みが抜けた結果、
その拮抗点として形成されるものなのです。
日本人の『ハラ』の力
沢山の海外からの使者に「この世の天国」と評された江戸時代。
この時代は、子どもをとても大切にする風潮でした。
父親は子どもを連れて、集まり、自分の子ども自慢をしあっていた事が記録に残っています。
そうした絶対的な安心感が、自己肯定感を育み、とても安定した人格を作り上げます。
日本人と言えば丹田 というほどにハラの据わった民族イメージがありますが、
それも「子宝」として子どもを大切にする子育てにより、骨盤底筋群が緊張することはなく、
「上がった骨盤が自然にもたらす丹田」が作り上げたと言っても良いと思います。
親が無条件に自分を愛してくれた、という絶対的な安心の経験が、
そのまま自分への受け入れの心、「自己肯定感」を育みます。
ここに、丹田の形成→平和な世界 という構図が見えてきます。
世界の質、平和さや豊かさを決める土台とは、
元気に上がった骨盤であると言っても過言では無いと思います。
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